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中学生の大和魂

とても素晴らしいと思う道場生がいます。
まず、その子から届いたLINEを紹介します。

「鬼軍曹先生、お疲れ様です。本日の稽古ですが、明日〇〇の予定があるため、その準備をしなければいけないので、お休みさせていただきます。よろしくお願いします。」

このような丁寧な文章を送ってくるのは、なんと中学生なのです。
さらに、その子の行動には驚かされることが多々あります。

ある日のこと、稽古の帰りに送って行くことになり、家の前で車を停めて降ろしたときの話です。
車を降りる際に、その子は「ありがとうございました」としっかりお礼を言い、ドアを閉めました。
「お疲れ、また次の稽古日ね」と声をかけて車を発進させましたが、なんとなくバックミラーでその子の様子を追いかけてみたのです。
すると、自分の車が最初の角を曲がるまでの間、ずっと不動立ちで見送りをしてくれていました。

今どき、こんなに礼儀正しい子は珍しいと思います。
ましてや中学生ともなればなおさらです。
合宿での団欒の時間や稽古の休憩中などに、自分が中学生や高校生だった頃の話や昔のエピソードを話すことがよくあります。
その子は、そういった話の一部始終をしっかり覚えているのかもしれません。

例えば、

目上の人が箸をつけるまで自分も箸をつけない。

車が見えなくなるまでお見送りをする。

目上の人が頭を上げるまで自分も頭を上げない。

人から物をもらうときは両手で受け取る。

こうしたことは、昔は「ごく当たり前」とされていた礼儀ですが、今ではなかなか実践できる人は少なくなったように感じます。
体に染み込んでいるからこそ、とっさの動作でも自然とできるのかもしれませんが、それでも中学生がここまでできるのは本当に驚きです。

その子を見て、できている部分に気づくということは、逆に言えば、自分ができていない部分や、知らず知らずのうちに忘れてしまっている事に気づかされることでもあります。
相手は中学生ですが、その素晴らしい姿勢はぜひ見習いたいと思います。

   

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